
「もう行ったんですか?」
「いや~…まだなんですよね」
「真っ先に行くかと思ってましたよ」
「すごく混んでるみたいでしょう。だから、もう少し落ち着いてから、と思って…」
…というような会話を、昨秋以降なんど職場の喫煙所で繰り返したことか。
表題の、
鉄道博物館のことである。
私が鉄ヲタであることは職場の面々には軒並みバレてしまっているうえに、大宮のアレは世間的にも有名なスポットになってしまっているからこういう話の流れになるのは致し方ないのだが、カタギな方々に対して、自分があの場所へいの一番に駆けつけない真の理由なんてものは、説明しても話が長くなるだけだし話したところで理解が得られるとも思えない。そうなると「混んでるから」というのが最も簡潔にして明瞭な回答ということになる。耐性の程度の差こそあれ、人混みが「好きだ」という人はそうそういるわけじゃないし。
ただ、機会があれば行ってはみたい場所なのは事実でもあり、“開業ブーム”が落ちつくにはどれくらい待つ必要があるだろうか…と漠然と思っていたら、行く機会は思いの外はやく訪れた。
端的にいうと、ニョーボのせいである。
なんでも1/25~31の間、鉄道博物館で『Suicaまつり』なるものが催され、行くともれなくペンギンのマグネットがもらえたり、なんか抽選でグッズが当たったりするらしい。で、以前からスイカペンギンおたくであるニョーボが目をつけたのはいうまでもなく、抽選は当たらないにしても「2人でいけばマグネットは2個手に入るから」という理由で行こうと言い出したのだった。
期間中で2人とも空いてる日ということで、決行日は自動的に1/27に。
昼前に家を出て埼京線の客となり、久々にお目にかかるニューシャトルを乗り継いで大成駅に降り立つ。現地の様子だが、さんざんあちこちで紹介されている場所なので、とりあえず個人的に目を惹かれたものだけ画像を羅列してみる。

▲有機的というかきもちわるい天井のニューシャトル大成駅コンコース

▲美しく修復された茨交帰りのキハ11

▲屋外をはしりまわる豆電車。軌間公称600mmなるも、実測550mmだった。why?

▲一部の展示車輛内では弁当を食い散らかしてもよいらしい

▲新村のトタン張の庫から引っ張り出してきてそのまま、といった風情の松電ハニフ1

▲マニング・ワードル#815(日本鉄道 甲1→院/省1292)(だから素直に善光号って言えよ)のインサイドシリンダ

▲アメリカンナロー以外の何者でもない開拓使号の足回り

▲レムフとトロ函

▲いまとなっては懐かしい、101や103初期車特有の浅い腰掛

▲ED40は良い形のギアを使っていますねw

▲朝鮮 満洲
現地は、想定の範囲内とはいえ、かなりの人出であった。ただ、冷静に中を歩き回ってみれば、実際には身動きもできないほどというわけではなく、保存車輛を人物を入れない状態で撮ることもさほど困難ではない。身動きに明らかにに支障を感じたのは、スイカまつりのスタンプラリーの行列で塞がっていた細い館外通路とミュージアムショップの店内くらいである。
あと、これから訪問を考えられている方に注意したいのは食料事情か。1階エントランスの日本食堂(NREって言えよ)の売店は閉館間際まで長蛇の列が途切れることはない状態だったのだ。ゆえに、お昼を跨いで観覧したい向きは弁当持参をお勧めする。
これだけ人がいるだけあって、当日は鉄な知り合いにも立て続けに会ってしまった(Uさんご夫妻と、中の人でもあるH君)。そういう意味でも注意?(w)した方がいいかもしれない。
それにしても溜息が出たのは、人の多さもさることながらその客層の幅広さである。こういう場所は以前だったら親子連れとヲタだけ…が定番だったのが、とにかく老若男女よりどりみどりで、このところの鉄道ブームがホンモノであるらしいと否応にも実感させられる。“鉄道が好き”などと言おうものならプラナリアかミジンコ並の扱いをされた時代に青春を送った身にしてみると、嬉しいというよりは、腑に落ちないというか、いささか気味が悪いくらいだ。
今がブームであるとすれば、それもいつかは去る。
そうなったとき、これだけ気張って用意した展示物を満足に維持しつづけられるのだろうか。
松電ハニフ、津軽のオハ、筑波の04など、むかし旅すがらに出会った車輛たちとの再会に感無量だった一方で、その先行きに漠然とした不安をおぼえつつ夕暮れの大成をひとり後にしたのだった。
…え?なんでひとりかって?
ニョーボならスタンプラリーの行列がひどいのに嫌気がさして「もう一個のマグネットおねがいね」とか言いながら先に帰りましたが、ええ(w

▲たそがれのニューシャトル 大成にて
写真すべて2008.1.27 GX100
▼2007.2.22追記。前からうp済だけどリンク。
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- 2008/02/12(火) 01:46:00|
- 外出(鉄)
-
| トラックバック:0
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| コメント:2
鉄ということが社内でばれているので、私も何度も「行った?」と聞かれました。当方の場合、家が近いこともあり、開館から数日後には行っていましたが。
あと、困ったことに3月に幼稚園を卒園する長男に、「浦安ネズミー陸」と「鉄道博物館」どっちに行きたいか聞いたところ、何回聞いても「鉄博」とのお答え。蛙の子は蛇じゃなかった蛙、うーむです。
あと、奥様が西瓜ペンギンが好き、とのことですが、ウチも全く同じです。キオスクで雑誌を買ったときゲットした「エコバック」、一生懸命考えたプレゼントなんかより喜ばれてしまったのは・・・。
- 2008/02/12(火) 18:27:05 |
- URL |
- あかぐま #oKzxZbq2
- [ 編集]
>あかぐまさん
う~ん似たような境遇の方がこんな身近に(^^;)。
>蛙の子は蛙
いやいや、あんな著作権ジャイアニズムを振りかざす悪の帝国にカブレるより余程健全でありまする。 …って書いてから、そういや束も模型化許諾うるせーんだった、と気づいた漏れorz
- 2008/02/14(木) 03:01:57 |
- URL |
- cjm #PBKNf/Mk
- [ 編集]