2/5のエントリで触れたとおり、2/4に鉾田線(鹿島鉄道)に行ってきました。
本来、廃止直前の鉄道にわざわざ出かけるのはいかにも“葬式鉄”的で好きではないのですが、以前何度か足は運んでいるものの、思い起こしてみれば霞ヶ浦を入れた写真が一枚もないことと、TR29系列の台車の乗り心地をマトモな本線上で味わえるのはこれが最後、ということから、意を決して出かけることに。
そしてカメラも気合を入れて、銀塩のSLR(キヤノンF-1N)を起用です。
最も熱心に写真を撮っていた学生時代のメイン機だったカメラですが、まともに沿線を歩いて“走り”を撮らなくなって久しい身ゆえ、最近ではごくたまに銀塩を回すとしても持ち出すのは専らライカM6で、実戦登用はじつに1年半ぶり。
前の晩は、シャッター、露出計、自動絞りの動作など、各部の作動を入念にチェックしてから眠りについたのでした。

さて、撮影から戻り約一週間。ようやくフィルムの現像が上がってきたはいいのですが、上がりの一部を見て思わずズッコケるハメに(^^;)。
まずひとつは、露出オーバー。
この日、レンズは手持ちの全焦点距離を持参して挑んだ(旧FD35/2・85/1.8・ 100/2.8・200/2.8、NewFD28/2.8・50/1.4)のですが、200/2.8で撮影した一部のコマが、恐らく自動絞り連動の異常と思われる露出過多に見舞われていました。
今回はワインダーを装着して撮影しており、以下のサンプルは、レリーズ押しっ放しの“連写”ではないものの上→下と連続して撮影したコマ。
思い起こせば、以前にもワインダー装着時に連写をすると露出にバラツキが生じるケースがありましたので、組み合わせによって発生する持病なのかも…といえなくもないですが。

【写真2点:鹿島鉄道 石岡 2007.2.4 F-1N 200mm PKR】
いま一つは、シャッターの走行ムラ。
今回2本回したうち、2本目の中盤の、霞ヶ浦湖岸で200mmを使ったときの2コマほどに発生していました。
こっちは現象からいってレンズのせいではないでしょうが、200mmのときに限ってというのがなんかブキミでもあり…(^^;)

【写真:鹿島鉄道 八木蒔―桃浦 2007.2.4 F-1N 200mm PKR】
そんなわけで、頑丈なのが取り柄なF-1号もいいかげんオーバーホールに出した方がいいのかも…なんせ前回修理に出したのが15年前(!)ですしね。
かといって、先立つものがないorzという事情もあり、その後一週間とあけず(2/10)に岳南を撮りに行った際には、ワインダーを外し200mmもNewFDのf4を持参…という場当たり的対処に逃げたのでした。
さて、今後銀塩機を修理してまで維持してゆくかどうか、非常に悩ましいところです。
いままでこのブログでは特に話題に出しませんでしたが、
コダクロームの日本撤退が明らかになってからというもの、マコトに心中穏やかならざる日々を送っておりまして。
なにしろ自分が本格的に写真の趣味に足を踏み入れたのは、その昔あらゆる鉄道趣味誌のカラーページを飾っていたコダクロームの色彩への憧れからであり、そして現に今まで撮影してきたポジフィルムの9割以上はコダクロームなわけです。それが、少なくとも今後日本国内では表立った供給とサービスを絶たれてしまう。
今年の暮れに堀内カラーが現像受付を止めたあとは、海の向こうの
Dwayne'sに送ればいいだけの話だし…とは思って自らをナットクさせてはいるのですが、イーストマン・コダックが近い将来フィルム事業そのものを他社売却or子会社分離するんじゃないかという噂もあり、正直予断は許さないわけです。
一方で、友人某がデジタルSLR(ニコンD50)を導入、先週一緒に岳南を撮りに行ったのですが、その仕上がりに目を見張らされまして、本格デジタル化への欲望もムラムラと。
しかし、その友人某からは「RAWファイルを現像しようとすると、いま使っているPCでは重すぎて処理が追いつかない!」という悲鳴も同時に聞こえてくる。デジイチを導入するということは、PC環境の抜本的改善も余儀なくされるということに…
銀塩を生かすも殺すも茨の道。さてどうなりますやら。
】

【写真:友人某の買ったニコンD50/我が家のPKR在庫
COMMENT:
AUTHOR: たろう
URL: http://itrevolution.at.webry.info/
DATE: 02/21/2007 02:53:53
世間ではすっかりデジカメ全盛になってしまいましたね…。
思えばAPSフィルムが出はじめた頃、鉄道誌でも紹介されてたものに
「ルーペで覗けないフィルムなんてどう使うんだ?」と思ってたのも懐かしいです。
フィルムこそフジのRDP3(+1)を常用するワタシですが
コニカのフィルム事業撤退→コダクロームの日本撤退は対岸の火事ではなく
さらにニコン銀塩カメラの縮小、ミノルタのカメラ事業撤退と畳み掛けられる様に
近い将来、銀塩カメラは単なる漬物石でしかなくなる日が来るのも
強ち冗談じゃないのか?!と危惧してしまいます。
フィルムがあるうちに使えるだけ使ったら、あとはもう骨董品なのかなぁ…。
それでもまだデジカメ一眼は買いません!
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COMMENT:
AUTHOR: 司食鳥弟
DATE: 02/22/2007 00:08:54
そういえば作業部長はデジタル一眼レフ以前にAF一眼レフを使っていなかったんですよね。
もっとも作業部長がEOSKissとか持ってたら、全国762人(当社推定)の長者丸ファンが嘆き悲しみ、全国16人(当社推定)のお仲間から「貴様は堕落した」とのご意見が寄せられるような気もします(;´Д`)
冗談はさておき、最近の800万画素とか1000万画素とかだと、RAWの現像どころかJPEGで撮ったものを見ようとしても重すぎてorzになってしまうのが悲しいです。
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COMMENT:
AUTHOR: cjm
DATE: 02/22/2007 01:03:57
>たろうさん
いや、うちはすでに防湿庫に大量に漬物石の在庫抱えてますが何か(w)。
今はそのうち1個か2個を年に数回使う程度なので、国内でK-14が維持できんことに文句を言えるスジアイではないのも事実orz
いずれにしても、銀塩は本当の意味での“趣味”の領域になる日が近いと思います。
コダクロームが現像アメちゃん送りに先祖帰りしてしまうのと同様、いずれ白黒すらフィルムは100フィートを自家巻きして薬剤も自家調合で自家現像するしかない…なんて世界に戻りかねない気がします。
あ、べつにデジイチを買えと言ってるわけではないですよ(^^)。ただ、銀塩を続けるならそれくらいの覚悟は必要であろうと。
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COMMENT:
AUTHOR: cjm
DATE: 02/22/2007 01:27:35
>司食鳥弟さん
>デジタル一眼レフ以前にAF一眼レフを使っていなかったんですよね。
そのとおりでやす。まあ理由は単純で、キヤノンに裏切られたからです(^^;)
一時期EOS乗り換えを考えたこともありましたが、一度借りて使ってみたら、EFレンズの発色がおそらくベルビア向けに日和ったのか、コダクロームではてんで使い物にならない色味(私の好みに合わない、という意味です)に改変されているのが判り、「二度と用はねえ!」と放り投げて早や幾星霜。
>重すぎてorz
このエントリで「RAW処理が重すぎる」と言ってる友人某のマシンはIBMのT42です。
じゃあ、いまだに600X使ってる俺はどうしろと言うのか、と(ry
あ、ちなみに日曜は日吉行けないです…(『玉』の搬入日なので)
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COMMENT:
AUTHOR: cjm
DATE: 02/24/2007 01:41:19
すんません自己レス。
>このエントリで「RAW処理が重すぎる」と言ってる友人某のマシンはIBMのT42です
↑のT42は、メモリを 2 5 6 M B し か 積んどらんことが判明…
…それじゃあOS(XP)じたい満足に動かんわい!(~~;)
でも、逆の意味で安心しますた。
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COMMENT:
AUTHOR: ma-kunn
DATE: 02/24/2007 10:48:31
露出オーバーは多分絞り羽根の動きが渋くなってるせいです。FDは絞り羽根がレンズに付いてるバネで絞り込むので露出オーバーのレンズだけばらせば直せるんですが...
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COMMENT:
AUTHOR: cjm
DATE: 02/24/2007 21:33:20
>ma-kunnさん
いろいろ乙です。ご教示ありがとうございます。
うちには他にも絞りが閉じなくなってしまった旧FDの50mm(しかも2本)もあったりしまして…
やっぱ機械は日頃から使うようにせんとダメですね(^^;)
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COMMENT:
AUTHOR: 85-021-082
EMAIL: tk-tyo@ca2.so-net.ne.jp
DATE: 03/12/2007 04:42:14
とってもご無沙汰ですがいかがお過ごしでしょうか。
某高鉄拳OB会言い出しっぺ>後に放置プレイの馬鹿者です。
もりこーさんのリンク集から飛んできました。
当事務所も外苑前から芝浦への移転を控え、何かと物入りの今日この頃ですが、デジに一度足突っ込むと「終わりなき泥沼」ですからねぇ。といいつつ、デジタル導入から早十年。最近何となくデジカメ雑誌にレビュー記事を書いたり作例掲載したりするのもメシのタネになってたりするから厄介です。今はC社のなんとか3が手許に来ていますが、ホントにあと二ヶ月で売り物になるんだろうか(以下自粛
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COMMENT:
AUTHOR: cjm
DATE: 03/18/2007 01:19:19
>85-021-082さん
たいへんご無沙汰しております~!<(_ _)>
「終わりなき泥沼」…コンデジ一丁の暮らしから抜け出そうかどうしようか、と漠然と考えている身には非常にオソロシイお言葉ですね(^^;) 機材の変遷の目まぐるしさもさることながら、後処理を真剣にやろうとするとこれまたキリがないですし。
だからというわけではありませんが、最近は“銀塩の新しい(新品という意味ではない^^;)レンズ欲しい病”にかかっていて、久々に中古屋なんぞに足を運んだりしております。
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- 2007/02/16(金) 01:35:21|
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