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作業部日誌V3

        

“模型社のK-28”をよみがえらせる

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本当なら池袋の芸術祭でデビューさせるつもりだった模型が、コロスケのせいで催事は中止、そして日々の暮しもそれなりに振り回され、けっきょく丸2ヶ月延べでなんとか完成といえる状態に…それがここでお目にかける、HOn3の古いD&RGW K-28。

遊び倒された素性の知れぬ中古をCABOOSE HOBBIESから取り寄せて早や7年。いろいろ調べた結果、実は1950年代半ば頃のPFM(Pacific Fast Mail)黎明期の製品で、まだ自社工場を持たぬ頃のユナイテッドが鉄道模型社に作らせたものだった、と知るに到る。
珊瑚のダックスよりも、つぼみ堂の10.5mm版木曽森林よりもさらに古く、カタログ掲載用のファースト・ショットに関していえば1954年ーすなわちギリギリ昭和20年代(!)製という、日本製のナローゲージ製品としては間違いなく最古の部類に入る代物が、まさか自分の手許に転がり込んで来るとは…
なにぶん時代ゆえに素朴さは隠しきれない造りであるし、元オーナーの愛情が感じられる購入時の状態で置いておきたい気持ちもあったのだが、ときどき走らせているうちにギヤがスリ減って空転するようになったのを機に、敢えて後年の製品たちと伍して活躍させてやれるよう、思い切ってレストアを図ることにしたのだった。
中身はギヤボックスの調整と併せてモーター交換+サウンドデコーダも搭載。ただしデコーダがひと世代前のツナミゆえ相性の問題もあり、モーターはやや旧態なマシマの缶(珊瑚扱いの1628サイズ)に。真鍮地肌剥き出しの車輪も、動輪以外はさすがにクロムメッキ済の後年のものに換えてある。
ディテールは表情を引き締めるため煙室周りの一部だけパーツを交換し、一方で出来のガサツなテンダーのドッグハウスは潔く撤去。そして見てくれはグリーン・ボイラーでおめかしした1930年代の姿とし、チョット華やかにしてみたつもり。
ただ、デコーダが別の罐から外した難有り品で、ライトのオン/オフが効かないのが泣きどころ。またぞろデコーダの転配やら取り換えやらに頭を悩ませることになりそうである。

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▲ボイラーの緑色にはマッハの南海サザン用グリーンを起用し、意図的に実物よりも鮮やかにしてみた。

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▲購入時(2013.3)の状態。前オーナーのもとで存分に遊び倒されたこの姿も捨てがたくはあったのだが。

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▲1956ないし1957年版 PFM(Pacific Fast Mail)カタログの当該製品ページ。ユナイテッド製であることと併せて、『ドライバーだけで組立可』『モーターはリンゼイL-1316』『鋳物部品はケムトロン製』などと謳われている。ロスト部品は先/従台車・メインフレーム・コンプレッサー・発電機と記されているが、発電機は実際には挽物製。また、モーター形番はこの版ではL-1316だが、初出の1955年版ではL-190となっていた。

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▲参考までに、“Brass Model Trains Price & Data Guide, Vol. 2”のリストからの抜粋もお目にかける。備考欄に“NO RIVET HEADS ON SIDE FRAME”とあるものは、メインフレームにリベット表現がなく(プレス抜の本体にハンドメイドの担いバネ貼付?)、先/従台車の軸箱もムクからの削り出しと思しき造作。当該品は以下に示したYouTube動画に写っているほか、エリエイの『The Art of Brass Vol.1』 p.64にもそれらしき物の写真が載っている(同書は熊田貿易が扱った輸出ブラス製品の集成だが、おそらく何らかの事情で同社のキープサンプルに紛れ込んだ代物であろう)。
裏を返せば、私の手許にやってきたロスト製足回りの個体は、備考に“UNPAINTED KIT”とある1955年の18台ないしは1956年の123台の中の1台ではないかと思われる。



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▲まずブレーキ液漬けにして塗装を剥離。おそらく半世紀モノ?のエナメル塗膜はかなり頑固で、引き上げてからさらにブラシや竹串で念入りに削ぎ落とす必要があった。

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▲さらに水洗・乾燥を経ての状態。(もちろんモーターは洗ってませんw)

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▲フレームはてっきりドロップだと思い込んでいたが、塗装を剥がしたことで、実際にロストワックス製であることが確認できた。軸箱可動の足回りも、当時としては充分に高級な仕様だったといえよう。

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▲こちらはテンダー。本体のリベット表現は裏面のエッチングによるポンチ孔に沿った打ち出し。手スリは孔あけによる植え込みに非ず、先端を叩き潰してイモ付けしてある。さらに、アンダーフレームは真鍮製引抜レールの流用だ。

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▲楕円形の筐体が特徴の、オリジナルのリンゼイ製モーター。コアは5極のスキュード。

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▲モーター換装や塗装は済めど、デコーダ(ツナミTSU-750)の搭載に悪戦苦闘中の図。サウンドDCCは一にも二にも集電なので、エンジン前進左側とテンダー台車にブラシを追加し、デコーダにもキャパシタ(トマランコンデンサ)を組み合わせている。

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▲ディテールパーツの交換はおもに正面回りにとどめている。ヘッドライトは最近クマタのジャンクコーナーで入手したロスト製ホロー・モダン、マーカーライトは中村のK-27から外した挽物製。ナンバーボードはオリジナル(亜鉛合金?製)に誤ってコテを当てて溶かしてしまったためPSCのロストに。

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▲テンダーのドローバピン固定部の絶縁ワッシャ。松本謙一さんに塗装前の現物を見ていただいた際に「むかしの模型社の製品には、この緑色のワッシャがよく使われていた」というお話をうかがったので、模型社製の証?として無塗装で残してある。

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▲先に塗装・サウンド化を成し遂げたWestside Model Company-中村精密のK-28(左)とのツーショット。ディテールこそさすがに時代の差を感じるが、こうしてみると、苦労してグリーン・ボイラー塗装にした甲斐があったかな…と。しかし中村の方とて、すでに40年以上前の製品なのであった(模型社は1955or56年、中村は1978年製)。
   
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  1. 2020/07/19(日) 12:52:41|
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地獄K-28、いちおう完成す


手許にやってきて丸5年寝かせたあげく、ようやく去年の7月頃から手を着けたWMC-中村精密のD&RGW K-28。
すでに昨夏のJAMにて最初のお披露目はしているものの、走りに中々納得がいかず、その後モーター交換3回・デコーダ交換1回を経て、やっとウェザリングも施し一応の完成をみた。
なんで“地獄”なのかというと、ついった上で工作(主にDCC化関連)に悪戦苦闘している様子を指して某牧場さんあたりからそういう声が飛んでくるので、いつの間にかコードネームになっちまった(w)んである。

デコーダは(日本国内の)自分の周囲ではまだ搭載例にお目にかかったことのないSoundtraxxのTsunami2(=TSU-1100/Steam-2)だが、旧型(TSU-750)から積み替えてみたら、サウンドの選択肢も表現力も従来品とは別モノといってよく、既存機のデコーダを全て積み替えたい衝動に駆られそうで困って?いるところ。


▲最初に走ってくる列車がウチの地獄号+San Juan(3/25 池袋鉄道模型芸術祭にて)

ともあれ、前に仕上げたSan Juan客車にもやっと自前の牽引機が用意できた次第。
くわしい製作記も追い追い上げてゆきたいが、年度が変わってからオチゴトやや暗雲状態なのでどうなることやら(´・ω・`)

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▲完成までの道程。上から、お迎え(2013) → 塗り+Tsunami 750(2018) → 汚し+Tsunami2(2019)
     

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  1. 2019/04/07(日) 02:42:47|
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モデルワーゲンの『尾小屋のキハ2』を組む

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ナローゲージモデルの世界に足を踏み入れたキッカケはTMSに載った『思川鉄道』だった…ということは以前このブログでも触れたことがあるが、ナロー、なかんずく“地方私鉄としての軽便”を初めて知ったのは、“ケイブンシャの大百科”によってのことだった。小学2年生の頃、当時の級友の家に行ったときに偶々見せてもらった『特急・私鉄大百科』('76年9月発行)。それにはまだ“現役”の私鉄として尾小屋鉄道が紹介されていたのだ。1枚だけ載せられた写真は、キハ2の顔のどアップ。加えて、車端にカゴ(鮮魚台)を備えた車輛の存在を知ったのもこのときである。それ以来、尾小屋のキハ2は忘れ得ぬ車輛のひとつとなった。

自分にとって尾小屋鉄道は、“大百科”での出会いに加え、若かりし頃の阿部敏幸さんの手による緻密なレポート記事(初出:TMS291・292号/『ナローゲージ・モデリング』に再録)などの影響もあって、各駅や沿線のシーナリーの様子を概ね諳んじられるくらいには思い入れのある鉄道である。ただ、その一方で、いままで車輛の模型は1輌も持っていなかった。自分がナローを始めたころのモデリングの方針は「どこかにあったような現実的フリーの味噌汁軽便」(いまの猫屋線のようなものですね)であったため、手許の日本型軽便車輛たちも塗装等を“自分の鉄道”仕様で仕上げており、プロトタイプ通りに作ったもの自体がほとんどなかったのだ。

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▲キハ2との出会いの一冊・『特急・私鉄大百科』の現物はあいにく手許にないままだが、当該の尾小屋の記事は昨年刊行されたトリビュート本・『鉄道「大百科」の時代』に縮小採録されているのを見ることができる。

しかし、数年前にKBMC(軽便モジュール倶楽部)で尾小屋鉄道がお題になった際、倉谷口あたりの渓流沿いをイメージしたモジュールを拵えたのを機に、ようやく「1輌でもよいから、尾小屋の車輛を手許に置いてみようか…」という気持ちが沸き起こってきた。
1輌で決めるなら、やはりキハ2だ。ずんぐりした冴えない風体だけれども、子供のころに受けたインパクトも手伝って、自分にとっての“ミスター尾鉄”はこれをおいて他にない。ただ、HOナローではかねてよりワールド工芸から製品が出てはいるが、薄板構成ゆえのボリューム感不足と、個人的に苦手な造りの動力装置がネックで手を出す気にならずにいた。

そんな折、モデルワーゲン(MW)が2016年からシリーズ物として尾小屋の車輛の製品化を始め、昨年(2017年)の秋口にはついにキハ2の発売予告がアップされた。木曽モノを熱心に買っていたころ以来ご無沙汰だったMW製品だが、ある意味同社の芸風に合ったスタイルの車種ともいえるだけに、それなりに期待しつつキットの予約を入れたのだった。

ただ、発売が迫って同社のHPに上がってきた組立見本の写真を見てみると…残念ながら気になる点がいろいろと出てくる。
・屋根のカーブ
・腰の高さ
・側面ステップのスソの下がり具合
・そもそも、車体とデッキの接合部に盛大に切れ込みが入ってしまうのはどうしたものか?

一方、キットの仕様だが、ざっと調べた限りでは、1971年頃の姿を想定していると思われる。
・新小松側の鮮魚台(燃料タンクが載っている側、ともいう)左側にウェバスト暖房用の灯油タンクがない
・ 〃 の妻面の右側尾灯が欠損
・すべての客用扉に中桟あり(晩年は新小松方向右側の側面のみ中桟無しに)
「灯油タンク作りなよ!」などと周囲の皆様から写真をご提供いただいたりもしたが、その辺に気を取られているとなおさら完成が遠のきそうだし…

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そうこうしているうちに、年末も押し迫ったある日、ついにキットが届いた。
組むに当たってのテーマは、まず、見本で抱いた違和感をどこまで捻じ伏せられるか?である。そしてもうひとつは、サイドビューのシルエット。昨年の軽便祭の講演会(『軽便讃歌Ⅷ』)で蔵重信隆さんが披露して下さった写真の中に、夏の田園地帯を駆け抜けるキハ2のみごとな流し撮りがあった。その姿がちょうど製品の年代設定と一致することもあり、このイメージにいくばくかでも近づけたいと思ったのである。

それでは、主にどの辺に手を加えていったかを中心に、製作の経緯をごらんいただきたい。



●足回りの見直し・床下編

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まずは下回りを普通に説明書通りに組み上げ、仮組みした上回りを載せてみる。実物のサイドビューの写真とちょっと比べてみただけでも、直したいポイントが色々と炙り出される。なお、キットは予約時に『冬姿』を選んでしまったのだが、あとから『夏姿』のランダムに開いた状態の窓枠を追加購入して取り替えた。
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腰高の解消は、単純に車体内側の床板取付アングルの位置を高めにすればよさそうにも思えるが、室内を再現するつもりのため床板の高さをデフォルト以上に上げたくはない。そこで、付随台車はボルスターと台車枠のステーを概ね0.5mmずつ削り込み、動力台車は取付ステーの  ̄|_ 状の段差を万力で押し潰して、トータルで約1mm車高を下げた。
MWの味噌汁軽便のボギー気動車は、最初の製品である仙北キハ2401・2以来、実物の付随台車側を模型での動力台車としており、尾小屋キハ2もその例に漏れない。ただ、キハ2は他の車種のように片方が偏心台車になっているわけではなく、2つの台車のホイールベースが共通である。そこで、エンジン廻りをまとめた床下機器のユニットを逆向きにし、エンジンのプロペラシャフトが模型の動力台車側に向くように改めた。
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▲プロペラシャフトを実際の動力台車側に向けた最終的な床下の状態。モーターは別のものに換装しているため後述する。


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床下機器は、補機類に手を加えてもう一押しそれらしくしてみた。エアータンクはエコー製品(品番622)に交換。コンプレッサー?らしき物は、以前ワムの店頭で拾ってきた挽物のブレーキシリンダをドリルレースしてデッチ上げ。あと、手許のよくわからないWメタルパーツを削ってこしらえたラジエターも取り付けた。



●屋根、そして鮮魚台との闘い

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最近のMW製品では毎度?話題になるロストワックス一体成型の屋根。実際には裏側が肉抜きされているため、これを使ったとしても意外にトップヘビーにはならない。しかしプロポーションは肉抜きがアダとなって歪みが生じているようで、オデコの部分が凹み気味なうえ、肩のRも車端と中央で異なるありさま。一部にハンダを盛って何とかなるレベルではないため、潔く作りなおすことに。

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新しい屋根は、以前北野工作所で求めたMDF製屋根板を現物合わせで切削したもの。裏面には木材の端切れでリブを設け、屋根を容易に付け外し可能とした。


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ロスト製の鮮魚台そのものも、手スリやリベットの乱れが目立つため、一時は手持ちの素材で真剣に自作を検討したほどだが、キリがないので朝顔が固定のカプラー含めそのまま使うことに。


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これまた厄介なのが、車体前頭部と鮮魚台(床板側に取付)の食い違い。車体側のスソの切り継ぎ延長も考えたが、自分の乏しいウデも鑑み、主に車体の方を地道に削って辻褄を合わせた。なお、車体全体に関しては、幕板上面と側面ステップの下面も削り込んでシェイプアップしている。


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一旦チリ合わせの済んだ鮮魚台だが、床板の所定の位置にビス留めするとこんなに隙間が…

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床板固定孔を広げたうえで、さらに床板の端を数mm切り詰め、タップを立て直す羽目に。
なんだかもう削ってばっかりである。今回1輛作るのに生じたキリコを集めたらどれくらいになるかしら…


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製品ではシレッと省略されているけれど、さすがに無くてはならぬモノが鮮魚台の車体側プロテクター。アルモデルの『荷台【柵型】』の1段タイプが偶然ピッタリだったが、実物は妻板に密着していないため取付方法にしばし迷う。結局、妻面のカーブに合わせて曲げた0.5×0.5mm洋白角線を底部に添えて鮮魚台上に立てる形でハンダ付固定。

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プロテクターの取付状態。新小松側の右側尾灯欠損部分は、製品では孔無しになっているが、実際には外れたあとの孔がそのまま残っているのであけ直しておいた。



●足回りの見直し・動力編

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モーターは元々マシマの小判型が付いていたのを、DCC対応のために一旦1015サイズのイモンミニにしたが、サイドビューの窓越しのシルエットを抜きたくなり、10年くらい前にエムテックスで求めたとっておきの扁平コアレス(ファウルハーベル0615)を奢った。そんなにトルクフルではないモーターなので過負荷は禁物だが、基本単行でしか走らせないつもりなのでこれで良しとする。
この動力、台車のセンターピンがオフセットしているため、走行時のトラクションが不安定なことこの上なく、あとから妻面側のフレーム上に燐青銅板を曲げた復元バネを設け、妻板内側の窓下部にはウェイトを仕込んで悪あがきをしている。


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クラブ(KBMC)の運転会で遊べるようにDCCデコーダを搭載。苦手なLED配線が加わると完成が遠のくばかりなのでライト点灯化を諦めた結果、ファンクション機能を持たないKATO-Digitrax EM13をチョイス。ついでに、床板の上にプリント基板や燐青銅板でデッチ上げたソケットを設け、デコーダを抜き差し可能にしてみた。KATO製NゲージのEM13対応車輛同様、引っこ抜くだけでアナログ仕様にもなる(もっとも、DCC・アナログ両方で適切に走るようにCVをいじっているので普段抜き差しをする必要はない。デコーダ焼損時の交換がラク…なのがメリット)。



●塗装と仕上げ

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車体の塗装はMWの上運クリーム(実質国鉄のクリーム1号)と、ガイアカラーの名鉄スカーレットをツヤ有りで。
インレタはアルプスモデルの指定品を貼り、そのあと半ツヤクリアーでオーバーコート。
“夏姿”の窓ゆえの地獄の(笑)窓セル貼りを経て、最後にネオリューブやX20Aで溶いたパステル粉でウェザリングを施した。


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ややドロナワだったのが屋根回りだった。
まず、屋根板は布張りの境目に見立てたスジ彫りを入れたが、スエード調スプレーを吹いたら見事埋まってしまい、結局スジを彫りなおしたのちフロッキルのウェザード・ブラックの筆塗りに落ち着く。


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もう一つは、イザ塗り上がった車体に屋根を乗せてみたら、それなりに削ったつもりだった幕板がまだまだ広かった!という落とし穴…慌ててマスキングテープで養生のうえ、上からさらに0.3mmくらい削り込んだ。


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車内にはプラ材で簡単に拵えた座席(実物を参考に、沈んだ青緑色で塗装)を取り付け、さらに人形を積んだ。
乗務員2名はKATOの『運転士・車掌 夏服』より。女学生はトミーの『猫屋線の人々A』のものをイジって夏服化。他の2名はYFS製の30体入り『座っている人形』に色差し。



●そして完成…

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紆余曲折の末、ようやくロールアウトしたキハ2。
肝心のサイドビュー、屋根のオデコが一寸なだらか過ぎたか…というきらいはあるが、いかがなものだろうか。

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そして、自作のモジュールに乗せて撮影を。いつか再現したかった、夏まっさかりの尾鉄の情景が手許に!
なかなかに手を焼いたキットではあったけれど、こうやって景色の中に置いてやると、それまでの苦労もきれいに吹き飛んだ…ような気がするのだった。

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実を申せば、モノが完成したのは今年2月末頃の話で、その後はモジュールともども池袋やら藤枝やらで展示させていただいたりもしたが、6月に発売されたトミーの『富別簡易軌道』の貨車にオマケで集乳缶の積荷が付いていたので、そこから2本分をぶっ欠いて積んでみた。
尾小屋では、塩原集落に小さな工場を構える『丸七牛乳』に沿線の農家で採れた原乳を運ぶため列車が使われていた。貨車に満載の簡易軌道とは異なりせいぜい数本のレベルゆえ、集乳缶を積むのは車内かデッキで事足りるが、キハ2の場合は当然鮮魚台が缶の居場所となったわけである。
ただ、実際に尾小屋で使われていた缶はもっと背が高い代物なので、そのうち適当な丸棒でも挽いてデッチ上げてみるとしようか。
  
  1. 2018/11/11(日) 19:40:00|
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D&RGWの花形列車 “San Juan”を塗る(1)

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2月に入ってからチマチマと塗り続けていた、黒石モノ=HOn3の客車がひと区切りついたので、1年ンヶ月ぶり(…)のブログ更新ネタにしてみることにする。
D&RGWの"San Juan"。実物は1937~51年のあいだアラモサ Alamosa ~デュランゴ Durango 間に1日1往復設定されていたファースト・クラスの客車列車で、200マイルをおよそ9時間かけて走っていた。 基本編成はポスタル/バゲージ/ベスチビュール・コーチ/パーラーカーの4輛で、バゲージとコーチは客貨の量に応じて適宜増結されていた。先頭に立つ罐はKクラスのミカド、中でもハマリ役はコロラドでは少数派のスケネクタディ産・K-28。

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▲塗装前&塗装後

模型は半世紀以上前―1965年製の輸出ブラス。インポーターはBalboa、ビルダーは熊田貿易。工法は清々しいまでにプレスだらけで、表面加工もスジ目や網目はエッチングを用いる一方、ポスタルやバゲージの裾のリベットは打ち出しだったりする。
ブツは以前に某髭の兄貴から「あとで台車だけ返してください!」なる条件で二束三文で興し入れしたもの。参考として撮影後に元のドロップ製台車は返却、かわりにヨク転がるBlackstoneの台車に履き替えカプラーも付けて走る状態にはすれど、気がついたら4年も経ってしまっていた。

それが、重い腰を上げて塗装に取り組むに到ったのは、ことしの元旦にU太さんが額屋さんでユナイテッドのK-28の不動品を捕獲、それをDCCサウンド化も含めてレストアするという話になり、私に「San Juan持ってたよね?池袋の芸術祭までに塗るでしょ?」と指令(笑)が下ったからである。
で、なんとか仕上げて目論見どおり、去る3月末の鉄道模型芸術祭のNGJブースでお披露目を果たした次第。
実際の工程その他については、この先何回かに分けてお目にかけていこう。

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▲▼U太さん製作のCascade TrestleモジュールをゆくSan Juan編成。罐は客車と同世代の製品といってよいPFM-UnitedのK-28だが、モーターは棒型からコアレスに換装しDCC化済。 2017.3.26 池袋鉄道模型芸術祭にて

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(2)へ続く
  

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  1. 2017/06/24(土) 23:58:00|
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DACHS “2014” できました

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去年10月に電撃?発売され、ひと月も経たぬうちに完売となった珊瑚模型店の“復活”ダックス。
そのうちのサドルタンクを、ようやく完成といえる状態に持ち込んだ。
最初は素組み(といってもトリセツを無視して進めねばならぬ箇所は多々^^;)で仕上げたが、折角だからと手前で拵えたパーツもあとから突っ込んでみた次第。


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ところでこのダックス、先日の或る会合でゆうえんさんが12mmで製作中の7000とご対面の機会に恵まれた。
7000といえば、初めて日本の土を踏んだBLWであると同時に“the DACHS STORY”の連載初回にも姿を見せたダックスとは縁浅からぬ機種であるが、実際に並べてみると、ゲージ以外はほぼ同クラスの兄弟分であることを実感。「ミニトレインズ(F&Cセット)のを12mmに改軌しただけ」と仰る背後の客車との違和感のなさも、7000の“軽便”ぶりの証左であろう。
  

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  1. 2015/03/04(水) 02:39:07|
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ウチの1号機ものがたり【3.5】―足廻りから生まれた単端

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上の写真は、レストア完了までもう一息な状態の亀の子だが…オゥフ!左になんか怪しいヤツが!?

前回のエントリで述べたように、ウチの亀の子の初代のフレームは、度重なるクソガキ療法がたたって、動輪押さえ板用のネジ孔を境に前後がポッキリと折れてしまった。押さえ板もスリーピースに割れ、動輪の踏面はメッキが剥がれてすっかり真鍮色に輝き、ギアだって磨り減って歯の先端は波打ちながらエッジが立っちまってる。
しかし、そのフレームは、蒸機の足回りとしてはロボコン0点なれど、ただ単に“走る”機能のみについていえば、まだ役目を果たせなくもないんじゃないか、という状態だった。
だから捨てちゃうなんてもったいない!ドンドコドンドコもったいない!世界にはばたけステキな日本語MOTTAINAI!…とまあ今ふうに(どこが今ふうなのか)言えばそんなような心境に勝手に追い詰められたクソガキ約一名は、さっそく再利用への道を模索しはじめたんである。いや、実際にはたぶん模索っていうほど考えもしない(w)うちに、手許にあったJ社の木曽C型客車のキットが餌食となり、挙句いいかげんな単端1台がロールアウトした。

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C型客車の改造だから、コードネームも至極安直に“C型単端”
ムリやりRをつけた妻面と腰に輝くお椀ライトは、ネコ社の横綴じナロー本に載っていた代燃丸山単端の影響をモロに受けた結果。
色は鉄道カラーかMr.カラーかどっちか忘れたが、青の15号(スカ線のブルー)を塗ってある。
最初は後部のデッキは付いてなかったが、タネ車の側扉をフロントエンドにしてしまったため「これじゃ乗務員扉としてはともかく客の出入りに支障ありすぎだろ」と気づき、背面に適当にこしらえたデッキを設け、後妻の中央には客用扉でございとSTウッドを適当に切り抜いた扉を貼った。
ラジエータグリルも、初めは珊瑚の沼尻ガソ用だったが、のちにJ社の梅鉢型単端2台を切り継いで井笠風バケットカーを作った際に余ったフォードのグリルを奢ってやり、ちょっとだけドレスアップ。

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それにしても、亀から流用した足回りはといえば見た目このザマである。モーターの固定も、割れた押さえ板も引き続き馬鹿のひとつ覚えでACC固め。
PUにただ車体を被せただけでは思いきりテールヘビーなので、キャビン内の空いた空間にはウェイトを積んだが、適当な大きさの鉛のブロックが手許になかったので、ACC漬けになった亀のシリンダブロックと、当時J社のワフとかニフとかの2軸車を作るともれなく余ったPECO2軸貨車下回りキットの鉄板ウェイト3枚をセロテープで簀巻きにしたものを放り込んだ。何も考えてないよな俺。

いっぽう、走りはどうなのかといえば、押さえ板とフレームの間に盛大にスキマがあるせいもあって、特に後進時は尻を高く突き上げ腰を振りながらよたよたと進みよる
そう、“よたよた”といえば!
「おぅ!こいつはまさに俺のDIZZY EXPRESS!」
…と内心ひとりで盛り上がっていた当時の俺なのでしたよ。気持ちのわかるブーピープ・バレイ大好きっ子(のおっさん)は挙手!

しかし、敬愛なるB.V.R.R.のご本尊に走りっぷりは仮に似ててもカッコよさは全くもって足許に及ばないのがクソガキのクソガキたる所以。
ていうか、こればっかりはセンスの問題なので、こちらが年食っておっさんになれども、足許に及ばないのは変わらないままだよなあ…という至極あたりまえのことを、同社最新作のウッディなスーパーチーフを見ながらつくづく思う。

話が逸れたが、この単端、後進時はよたよた走るのみならず、うかつにフルスロットルをくれたりするとギアが引っ掛かった挙句押さえ板が吹っ飛ぶという特技も併せ持っているので、名実ともに単端式だったりもする。
それでも、前進時は“亀”時代とは裏腹に、憑き物が落ちたかのようにマトモに走るようになった。極限まで磨り減りこなれきったギアと、亀にくらべてウェイトが効いている点が功を奏しているのだろう。
あまり走りの調整に気を使わなくてすむようになり、そもそもがネタ車輛ということもあって、その後特に抜本的に手を加える気も起きないまま、気がつけばすでに四半世紀以上。
そんなわけで、初代亀の子の足廻りは、外から見えないウェイト代わりのシリンダブロックも含め、今もなおシブトク生き続けているという次第。

ctan-bunkai_kame_parts800.jpg
▲ウチの初代亀の子の部品は、一部はゴミと化しつつも、今も3台の車輛に分散しつつ生きながらえている。右上にいる仕掛品の亀についてはまた追々。


【3】にもどる
【4】へつづく(工事中)
  1. 2009/01/31(土) 17:11:38|
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ウチの1号機ものがたり【1】

松が明けてから何やかんやでしばらく模型に触り損ねていたが、この週末は工作部屋に引きこもって前回のエントリの画像の中に転がってるカマの中からなんとか一台を完成させた。

cb_kame_nr5_katasiki.jpg

ごらんの通り、一見何の変哲もない乗工社のポーター亀の子。
だが、ブログのネタなんぞにするからには某かの曰く因縁があるわけで。
実はコイツ、今を去ること28年前に産声をあげたウチのナロー第1号機をフルレストアし、最初に完成したときの姿を再現したものなのだ。とはいっても、ベースにしたのは後年入手した改良再生産品のキットで、最初に購入したキットのオリジナル部品はサンドドームと煙突のチムニィキャップのみ。実質的には“1号機のレプリカ”といった方がよいシロモノだが。

さて、これから何回かに分けて、この1号機の誕生時から今までの変遷について触れてみることにする。大晦日のポン引き氏の釣りに微妙に(w)協賛してみよう、という意図も含めつつ。

【2】へつづく
  1. 2009/01/19(月) 01:00:16|
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